首取り様2
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泣きじゃくる佳奈を支えてどうにか慎也の家に戻ってきたとき、春香から美樹へセッメージが入った。
《春香:診察終わったよ。随分縫われたけど、大丈夫そう!》
元気な絵文字付きのメッセージにホッと胸をなでおろす。
ひとまず大輔の方は心配なさそうだ。
言い訳をするのに随分苦労したみたいだけれど、思ったよりもずっと早く警察からも開放されたようだ。
それを伝えると明宏はようやく笑みを見せた。
昨夜からずっと緊張していたから久しぶりにこの笑顔を見た気がする。
大輔が怪我をしてからの明宏は本当に一生懸命で、男らしさがあると感じていた。
こんな状況でなければ、美樹は明宏に惚れ直していたところだ。
でも、今はそれどころじゃない。
「大輔は今夜は無理だろうな」
明宏が深刻な表情でつぶやく。
「そうだね……」
慎也も大輔もいないとなると、男が明宏1人になってしまう。