首取り様2
「慎也の体はどうなったの?」


その質問に美樹は落雷を受けたように衝撃を受けた。


「え……?」


「慎也の体だよ」


それは今でも慎也の部屋にあるはずだ。


首のことばかり考えていて、体がどうなったのかというところまで頭が回っていなかった。


美樹と明宏は目を見交わせた。


首は地蔵についていることの確認ができている。


体がどうなっているのか、確認しておくべきだった。


首を探す前に確認した、あの状態であればまだいい。


でも、そうだとは言い切れなかった。


首が切断されてからもう何時間も経過しているのだから。


「佳奈はここで待ってて」
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