首取り様2
どんな状況になっているのか先に見てくるべきだと判断して、美樹はそう言った。


心が弱っている今の佳奈には見せられないかもしれない。


「いや、私も一緒に行く!」


佳奈は勢いよく立ち上がると廊下へとかけでた。


「佳奈、待って!」


美樹が後ろから声をかけても止まらない。


そのままの勢いで階段を駆け上がって慎也の部屋のドアを開けていた。


中に一歩足を踏み入れて、すぐに立ち止まる。


6畳の部屋に置かれているベッドに視線が釘付けになった。


部屋の様子も布団の膨らみ具合も、夜中に確認してまま残っている。


窓から差し込む太陽の光でベッドの上は明るかった。


もりあがっている布団の中から、切断された首の断面が生々しく見えている。


「慎也……」


佳奈は呟いて近づいていく。
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