首取り様2
☆☆☆

倒れている黒い化け物からナイフを抜き取った明宏は、化け物たちが出てきた角を曲がってみることにした。


その先にあるのは民家だ。


昨日探した場所よりも小さめな家が多く、庭先を探すにしてもそれほど時間はかからなさそうだ。


「本当にこんな場所にあるのかな」


一軒一軒民家の庭先を調べながら佳奈がつぶやく。


首のあるところにガイコツがあると考えて行動すると、たしかにここらへんにはないのかもしれない。


「もう少し先へ行ってみようか」


明宏の提案で3人は再び路地を歩き出した。


これだけ民家が立ち並んでいる区域で少しも物音や話し声が聞こえてこないことに、今さらながら気味の悪さを感じる。
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