首取り様2
それぞれの家からは確かに生活している雰囲気があるものの、窓もドアも開かず、誰かがいる気配もない。
生きながらに死んでいった都市のようだ。
「この先には公園があるくらいか」
明宏は呟いて足を止めた。
路地の奥には少し大きめな公園があり、そこで行き止まりになっているみたいだ。
「公園は確認しないの?」
春香がそう言って振り向いたときだった。
明宏の後ろに大きな黒い影がぬーっと立っているのが見えた。
目も鼻も口もないそれが、ニターッと笑ったような気がした。
「危ない!!」
咄嗟に叫ぶ春香。
黒い化け物がそれを同時に刃物になった手を振り上げた。
明宏は反応が遅れ、ようやく後方を振り向いたところだった。
目の前に黒い化け物がいる。
今自分を殺すために腕を振り上げている。
そう理解しても体は全く動かなかった。
生きながらに死んでいった都市のようだ。
「この先には公園があるくらいか」
明宏は呟いて足を止めた。
路地の奥には少し大きめな公園があり、そこで行き止まりになっているみたいだ。
「公園は確認しないの?」
春香がそう言って振り向いたときだった。
明宏の後ろに大きな黒い影がぬーっと立っているのが見えた。
目も鼻も口もないそれが、ニターッと笑ったような気がした。
「危ない!!」
咄嗟に叫ぶ春香。
黒い化け物がそれを同時に刃物になった手を振り上げた。
明宏は反応が遅れ、ようやく後方を振り向いたところだった。
目の前に黒い化け物がいる。
今自分を殺すために腕を振り上げている。
そう理解しても体は全く動かなかった。