彼、予約済みです。

結局買ったのは焼きそばとフランクフルトに焼きとうもろこし。

｢⋯⋯湊さん、やっぱりこんなに食べれないと思います｣

｢無理だったら全然残してくれていいから。食べれるんだったら食べたらいいし。ね？｣

買ってしまったものは仕方ないので｢いただきます｣と手を合わせて、とりあえずフランクフルトをかじってみる。

｢ん⋯⋯！｣

｢どう？うまいっしょ？｣

湊さんの言う通り、とてもおいしい。

｢俺の見解だと多分、日南さんは食べてみたら意外と食べれることに気づくタイプかなって思ったんだよね｣

どんなタイプですか、それ。

｢よっしゃ、その調子で焼きとうもろこしも食ってみよ！｣

意外と食べれると思っただけであって、そんなたくさん食べれるわけではないのだけれど⋯⋯。

そう思っていても、彼の楽しそうな笑顔を見ているとなぜかどうでもよくなってしまう。