彼、予約済みです。
「そっかー、文化祭かあ」
そう言ったのは湊さん。
夏休みに遊んでから、暇な日に時々こうして会っている。
「日南さんのクラスは何をやるの?」
「えっと⋯⋯喫茶店、です」
そう、あの後みんなが色々案を出した結果そのようになった。
「喫茶店?⋯⋯普通のだよね?」
その質問に動揺が隠せない。
「も、もちろんです!」
「本当に?」
どうやら疑いは晴れないらしく、じっとこちらを見つめてくる。
湊さんに真っ直ぐ見つめられると嘘が付けなくなってしまう。
「⋯⋯不思議の国喫茶店です」
「不思議の国?」
「はい。最初はただの喫茶店だったんですが、誰かがそれじゃ面白くないって言い出して⋯⋯。色々あって不思議の国喫茶店に⋯⋯。あの、別に湊さんに隠すつもりとかはなかったんです!」
何故か言い訳のようになってしまう。
「それって不思議の国のアリスの衣装着たりするの?」
「え?は、はい」
そう言うと湊さんは少し表情が変わる。
「日南さんは何の衣装を着るのかな」
「えっと、その⋯⋯アリス、です」
そう、誰が何の衣装を着るかと言う話になったときすみちゃんに推薦され、私以外誰も反対しなかったので私になってしまった。
「日南さんのアリス⋯⋯」
「あ、あの、絶対似合わないですよね。私も嫌って言ったんですけど⋯⋯」
「⋯⋯絶対似あうじゃん」
何故か頭を抱えながら湊さんはそう言う。
「絶対可愛い。絶対みんな日南さんのこと可愛いって思う」
「そ、そんなことないです!」
「そんなことあるから!日南さんの可愛さは俺が一番知ってるし!俺が保証する!」
その言葉に顔が熱くなる。
そんなこと言われると思ってなかったからどうしたらいいのかが分からなくなる。
「どうしよ⋯⋯ただでさえ文化祭は色んな人が来んのに。絶対変な人について行ったらダメだからね?」
「は、はい。⋯⋯あの、湊さんは来ないんですか?」
文化祭は一般公開もしているから湊さんが来ても何の問題もないはず。
なのに湊さんから「行きたい」と言われないのでつい聞いてしまった。
「俺が?⋯⋯行ってもいいの?」
「もちろんです!多分すみちゃんもハルさんのこと誘うと思うので一緒に来たらいいと思いますよ」
そう言うと湊さんの表情が一気に明るくなる。
「よっしゃ!絶対行くから!」
「はいっ」
楽しみだった文化祭が湊さんのおかげでもっと楽しみになった。
そう言ったのは湊さん。
夏休みに遊んでから、暇な日に時々こうして会っている。
「日南さんのクラスは何をやるの?」
「えっと⋯⋯喫茶店、です」
そう、あの後みんなが色々案を出した結果そのようになった。
「喫茶店?⋯⋯普通のだよね?」
その質問に動揺が隠せない。
「も、もちろんです!」
「本当に?」
どうやら疑いは晴れないらしく、じっとこちらを見つめてくる。
湊さんに真っ直ぐ見つめられると嘘が付けなくなってしまう。
「⋯⋯不思議の国喫茶店です」
「不思議の国?」
「はい。最初はただの喫茶店だったんですが、誰かがそれじゃ面白くないって言い出して⋯⋯。色々あって不思議の国喫茶店に⋯⋯。あの、別に湊さんに隠すつもりとかはなかったんです!」
何故か言い訳のようになってしまう。
「それって不思議の国のアリスの衣装着たりするの?」
「え?は、はい」
そう言うと湊さんは少し表情が変わる。
「日南さんは何の衣装を着るのかな」
「えっと、その⋯⋯アリス、です」
そう、誰が何の衣装を着るかと言う話になったときすみちゃんに推薦され、私以外誰も反対しなかったので私になってしまった。
「日南さんのアリス⋯⋯」
「あ、あの、絶対似合わないですよね。私も嫌って言ったんですけど⋯⋯」
「⋯⋯絶対似あうじゃん」
何故か頭を抱えながら湊さんはそう言う。
「絶対可愛い。絶対みんな日南さんのこと可愛いって思う」
「そ、そんなことないです!」
「そんなことあるから!日南さんの可愛さは俺が一番知ってるし!俺が保証する!」
その言葉に顔が熱くなる。
そんなこと言われると思ってなかったからどうしたらいいのかが分からなくなる。
「どうしよ⋯⋯ただでさえ文化祭は色んな人が来んのに。絶対変な人について行ったらダメだからね?」
「は、はい。⋯⋯あの、湊さんは来ないんですか?」
文化祭は一般公開もしているから湊さんが来ても何の問題もないはず。
なのに湊さんから「行きたい」と言われないのでつい聞いてしまった。
「俺が?⋯⋯行ってもいいの?」
「もちろんです!多分すみちゃんもハルさんのこと誘うと思うので一緒に来たらいいと思いますよ」
そう言うと湊さんの表情が一気に明るくなる。
「よっしゃ!絶対行くから!」
「はいっ」
楽しみだった文化祭が湊さんのおかげでもっと楽しみになった。