彼、予約済みです。
さっきのことが気になってしまい買い物に集中ができない。

「はぁ⋯⋯」

「まーだ気にしてるの?」

と、すみちゃんは言うが元はと言えばすみちゃんがあんなことをするからこうなったのだ。

そう思いながらジトーっとした目ですみちゃんを見てみるとさすがに申し訳なくなったのか、「ごめんって。代わりにめっちゃ可愛いコーデしてあげるからさ!」と言ってきた。

「もういいよ⋯⋯過ぎちゃったことはどうしようもないし」

そう思ってもやはり気にしてしまう。

私が合コンに行くと知ってあの人はどう思っただろうか。

「まあただのうるさいJKだと思われて終わりだろうけど⋯⋯」

「⋯⋯実栗、あんなことした私が言うのもあれだけどさ、叶いもしない恋を追っかけるよりも新しい恋見つけようよ。じゃないといつまで経っても彼氏できないよ?」

「わかってるよ、でも⋯⋯」

でも本当に好きなんだ。

話しかけることも出来ないし、見つめることしかできないけど好きなんだ。

「それに、私の彼氏の友達だからみんな大学生だよ!」

「え、すみちゃんそれ聞いてないよ!?」

「だって今初めて言ったもん」

悪気のなさそうなすみちゃんの返答にため息が出そうになる。

合コンだけでもハードルが高いのに相手は大学生なんて大丈夫かな⋯⋯。
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