甘い悪夢へようこそ
「わ、私に何をしたの？村の人たちは？」

泣きながらミアはカイルを見上げる。カイルはミアの頬を撫で、ミアの瞳から流れる涙を拭った。その間も、ミアの体の震えと涙は止まらない。



家族を亡くしたのは、本当に突然のことだった。ミアが学校に行っている間に、両親は家にやって来た強盗に殺され、ミアは悲しむ暇もないまま親戚の家に引き取られた。

そこで待っていたのは、奴隷としての生活だった。朝から晩まで働かされ、文句を言うことは許されず、汚い服を毎日着せられ、いじめられた。

それでも、いつか幸せな未来が来るとミアは信じ続けていた。だからどんな辛い仕打ちを受けても、前を向いて頑張ってきた。

だが、運命はミアに背を向けた。ある日、親戚の家は火事になり、その焼け跡から縛られた主人の遺体が見つかったのだ。その事実が伝えられた瞬間、親戚の人間は「ミアが犯人だ」とあることないこと言い、ミアは逮捕され、裁判で死刑判決を受けてしまったのである。
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