短編小説集
洞窟
ゴゴゴゴゴ………
突如、洞窟内全体が激しく揺れ出す。
「な、何?」
「まさか洞窟が崩れるって事はないよな?」
「え?やめてよ!そんな怖い事、言わないで!」
酷い揺れと共に、何故か大きな音が私達に向かってくる様な違和感。
地震にしてはオカシイーーー
振り向き奥へライトを向ける。
「………え⁉︎」
「な、何だよ?」
「イ………、イヤ」
「は?…ちょ、おいどうした?」
私の腕を彼が掴んだ感触を感じた瞬間ーーー
ゴゴゴゴゴ………
べチャッーーー
私の意識はそこで途切れた。