首取り様3
佳奈は思わずポケットに入れてある自分のサイフに触れて確かめていた。
サイフの中にはあのお守りが入っている。
「完全に無関係になったのなら、地蔵が見えなくなっていてもいいと思う」
「そうなのかな……」
春香は怪訝そうな表情を浮かべた。
「イケニエが変わったにしては、美樹や慎也の首は戻ってこないし、地蔵も見えているままだ。中途半端すぎる」
そう言われればそうかもしれない。
自分たちはまだ完全に無関係になったというわけではないのかも。
かといって何ができるのかと言えば口ごもってしまう。
せいぜい今日のようにイケニエについて調べて、首があった場所に行ってもう1度調べ直すくらいなものだろう。
その情報を今のイケニエたちに託すことができればなにかが変わるかも知れないけれど、そもそも今のイケニエが誰なのかもわからないのだ。
サイフの中にはあのお守りが入っている。
「完全に無関係になったのなら、地蔵が見えなくなっていてもいいと思う」
「そうなのかな……」
春香は怪訝そうな表情を浮かべた。
「イケニエが変わったにしては、美樹や慎也の首は戻ってこないし、地蔵も見えているままだ。中途半端すぎる」
そう言われればそうかもしれない。
自分たちはまだ完全に無関係になったというわけではないのかも。
かといって何ができるのかと言えば口ごもってしまう。
せいぜい今日のようにイケニエについて調べて、首があった場所に行ってもう1度調べ直すくらいなものだろう。
その情報を今のイケニエたちに託すことができればなにかが変わるかも知れないけれど、そもそも今のイケニエが誰なのかもわからないのだ。