首取り様3
☆☆☆

1人で家を出る時に春香とのことが絡んでいると思われたくなかったので、一応はダイニングに顔を出して声をかけた。


3人はこんな時間に出ていくことを止めたけれど、佳奈は大丈夫だからと言って無理に出たのだ。


それから佳奈は向かった先は空き地だった。


あの石碑にはまだなにかヒントがあるかもしれないと考えたのだ。


「暗くてよく見えないか……」


しかし空き地へ到着した頃には太陽は沈み、準備していた懐中電灯の明かりしか頼りがなくなっていた。


そのためいくら石碑周辺を探してみてもめぼしいものは見つからない。


「きっとガイコツはあるはずなんだけど」


今まで頭部があった場所には必ずガイコツがあった。


だからここにもガイコツがあることは絶対だと確信していた。


首を取りに来る黒い影たちはガイコツのことに触れてなどいなかったが、3つのガイコツを発見した後放置してしまっていることがずっと気がかりだったのだ。
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