首取り様3
普通、写真ならもっと微笑んだりとか、肩を組んだりしても良さそうなものなのに、あの5人には一切そのような浮かれた様子は感じられなかった。


「ガイコツがあるとすれば庭先かな……」


まさか家の中にガイコツがあるとは考えにくく、佳奈は懐中電灯で庭を照らして歩いた。


廃墟ではあるが庭に草は生えておらず、誰かが引き抜くなり雑草が生えないようにしているのがわかった。


さっきの空き地を探すよりもずっと気楽だ。


庭自体もさほど広くなくて、裏手に回ったときだった。


戸口を見ると自分らが侵入した形跡がそのまま残っていた。


だけどさすがに1人で建物内に入る勇気はなくて、佳奈は適当な地面を掘り返してみることにした。


人の庭先を勝手に掘り返すようなことになるとは、思ってもいなかった。


土は思っていたよりも固くなっていて、小さなスコップでは限界が近かった。


「なにこれ、どうしてこんなに硬いの?」
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