首取り様3
まさか5人全員が子供たちになるとは思っていなかった長は、さすがに自分のしたことの重大さを認識し始めていた。


額には脂汗が浮かび、さっきから顔色も悪い。


『やり直しはしませんか?』


神主の言葉に長は左右に首を振った。


占いの結果は絶対であり、それを勝手に変えることなど許されるはずがなかった。


神の意志に背くことと同意なのだ。


『それはできない。絶対に』


長がかすれた声で言い、額に滲んだ汗を手の甲で拭う。


『では、この子たちを本当にイケニエにするんですか?』
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