首取り様3
座らされた子供たちは恐怖で目を見開き、顔面からは血の気が失せている。


自分たちの目の前にいる刀を持った男たちを見つめて、逃げることすら叶わない。


『お父ちゃん、お母ちゃん』


女児が小さな声で呟いたのが聞こえてきた。


それは助けを呼ぶ声ではなかった。


自分に訪れる運命を知り、産んでくれた両親に感謝するよな暖かな呟きだった。


その呟きにハッとして長が顔を向けたその瞬間、女児の首は吹き飛んでいた。


残っているのは胴体だけで、それも吹き出した血で真っ赤に染まっていく。


両親が絶叫する声が、どこか遠くから聞こえてくるような気がした。


5人の子どもたちの首は一斉に切られ、周囲は血の海と化したのだった。


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