首取り様3
「俺たちはこの地蔵に選ばれたんだ。だからここにいる。お前らは?」
赤毛の亮一が首なし地蔵へ視線を向けて説明した。
「俺達もだ。そこに友達の首がついてる」
大輔が慎也と美樹の首を顎で示して見せた。
3人は驚いた様子で目を丸くし「そう。あんたらもイケニエだったんだ」と、智子が悲しげに目を伏せた。
「だけどイケニエはもう俺たちに変わった。それなのにどうしてこっちの世界に入ることができたんだ?」
一生からの質問には誰も答えられなかった。
「わからない」
明宏が素直に答えて左右に首を振ってみせた。
もしもこれまでのイケニエたちが全員こっちの世界に入ることができていれば、情報をすべて共有して首取りなんて怖くなくなってしまう。
だからきっと、佳奈たちが経験していることは異例なのだろうと感じていた。
「それにあんた。さっきからポケットに何入れてるの?」
智子が佳奈を指差してそう言った。
赤毛の亮一が首なし地蔵へ視線を向けて説明した。
「俺達もだ。そこに友達の首がついてる」
大輔が慎也と美樹の首を顎で示して見せた。
3人は驚いた様子で目を丸くし「そう。あんたらもイケニエだったんだ」と、智子が悲しげに目を伏せた。
「だけどイケニエはもう俺たちに変わった。それなのにどうしてこっちの世界に入ることができたんだ?」
一生からの質問には誰も答えられなかった。
「わからない」
明宏が素直に答えて左右に首を振ってみせた。
もしもこれまでのイケニエたちが全員こっちの世界に入ることができていれば、情報をすべて共有して首取りなんて怖くなくなってしまう。
だからきっと、佳奈たちが経験していることは異例なのだろうと感じていた。
「それにあんた。さっきからポケットに何入れてるの?」
智子が佳奈を指差してそう言った。