首取り様3
「これ、見たことある?」


智子が四角くて黒い箱を取り出して佳奈たちに見せてきた。


佳奈は質問されたでの反射的に左右に首を振って「わからない」と、答えた。


「これはスタンガンだよ」


智子は説明すると同時に化け物の体にそれを押し当てていた。


バチバチバチッ! と想像以上に大きな音が響いて、拘束された化け物がのたうち回る。


「これはこうして使う」


亮一がプラスドライバーを取り出したかと思うと、化け物の顔めがけて突き刺した。


「ギャッ!」


短い悲鳴が聞こえて、すぐに止まる。


ドライバーを一気に引き抜くとドロリとした液体が流れ出した。


「こいつ、目も口も鼻もないからいくらでも刺せるんだ」


亮一はそう言うと何度も化け物の顔面にドライバーを突き立てた。


その度に化け物の体は細かく震える。


見ているだけで気分が悪くなってきて、佳奈は視線をそらした。
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