首取り様3
しかし、その手は佳奈と同じように頭部に触れることなくすり抜けた。


「嘘だろ」


大輔が怪訝そうな声を出して同じように確認した。


大輔の手は頭部をすり抜けて地面の土に触れていた。


「僕たちじゃダメってことだ。あの3人に運ばせよう」


明宏はそう言い、大股に歩いて森から出たのだった。
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