真面目な私は、チャラい彼に溺愛されてるみたいです。
地味な仕事は嫌いではない。
私は、ひたすら彼のTシャツをたたんで棚に入れる。
段ボールの中でぐしゃぐしゃになっていたから。
「あれっ?」
これ、140cmのTシャツ!?
間違えたのかな?と思いつつも、大量の段ボールを玄関と部屋を往復して運んでいる夏川さんに聞いてみた。
「夏川さん~。140cmの服ありますけど、これも入れときますか~?」
「あ、弟のかも。今週末、一回家帰るからどっか分かりやすいとこに置いといて」
夏川さんに弟いるんだー。
本当に今日が初対面なので、お互いの事なんにも知らない。
「了解です」
私は、棚の上にその服を置いておいた。
そしてもくもくと服をたたむ。
すると、段ボール運びが終わったのか、彼が私の隣に座る。
いちいち距離近い……。