真面目な私は、チャラい彼に溺愛されてるみたいです。
お母さん、ちゃんと考えてくれてるんだね……。
「うん……。分かったよ。ありがとね、お母さん」
「うんっ。どういたしまして」
いつも忙しい母に迷惑をかけるわけにはいかない。
私は、母に心配しないで、と笑顔を向けた。
しかも、私が何か言ったところで、変わることなんてないんだし。
「湊をよろしくねっ」
「じゃあ、私たち仕事戻るからまたねっ。気を付けてね。戸締りとか」
「うん。お母さんも仕事頑張ってね」
私は、母に手を振って夏川さんのお母さんに一礼をした。
「ふぅ」
私はソファーで息をついた。