首取り様4
まるで、ここから一歩も動かないぞと硬い決意を持っているかのように。
「本間さんはここに残るといい。小さな子どももいるんだ。死ぬわけにはいかない」
柏木がそう言うと、本間は目を見開いて「それはダメだ」と否定した。
「この子たちが巻き込まれたのは一生のせいでもあるんだからな」
本間は佳奈たちへ視線を向けて言った。
自分の先祖と子供が絡んでいることを、手放しで見ていることなんてできなかった。
ここにいる大人たちはみんな、どんなことでも手伝うつもりだった。
しかし気がつけば廊下に自分たちの妻が集まってきていたのだ。
中にはまだ生まれたばかりの赤ん坊を抱っこしている人もいる。
その光景を見た瞬間佳奈の胸がチクリと傷んだ。
自分たちの大切な人を救うために、赤ん坊の父親は死んでしまうかもしれない。
そう考えると胸がじくじくと傷んできて、止めることができなかった。
「私達だけで行こうよ」
気がつくと佳奈はそうつぶやいていた。
「本間さんはここに残るといい。小さな子どももいるんだ。死ぬわけにはいかない」
柏木がそう言うと、本間は目を見開いて「それはダメだ」と否定した。
「この子たちが巻き込まれたのは一生のせいでもあるんだからな」
本間は佳奈たちへ視線を向けて言った。
自分の先祖と子供が絡んでいることを、手放しで見ていることなんてできなかった。
ここにいる大人たちはみんな、どんなことでも手伝うつもりだった。
しかし気がつけば廊下に自分たちの妻が集まってきていたのだ。
中にはまだ生まれたばかりの赤ん坊を抱っこしている人もいる。
その光景を見た瞬間佳奈の胸がチクリと傷んだ。
自分たちの大切な人を救うために、赤ん坊の父親は死んでしまうかもしれない。
そう考えると胸がじくじくと傷んできて、止めることができなかった。
「私達だけで行こうよ」
気がつくと佳奈はそうつぶやいていた。