その声で名前を呼ばないで
結局私は、赤点は取らずにテストを終えることができた。
(梨沙は古典と化学で赤点を取ってたけど)
テストが終わったらすぐに、体育祭がやってくる。
「例年通り、最後のリレーは全員参加。それ以外に1種目は出るように。友達と話し合ってもいいからなるべく早く決めとけよー」
帰りのホームルームでそう言うと、高野先生は教室を出て行った。
「睦月!一緒の出ようね」
「ふふ、そのつもりだよ。どれにする?」
「んー・・・無難に玉入れとかどう?」
「いいね!走らなくていいし」
玉入れが無難かどうかは分からないけど、すぐに種目が決まったからよかった。
周りを見るとみんなもほとんど決まってるみたいで、人数調整をして明日には決定できそうだった。