さぁ、秘密の恋をはじめよう。
学校では他人のフリ。これは私が颯斗に告白された時につけた条件だ。
告白された時にはすでに同じ高校に行くことが決まっていたし、颯斗の中学でのモテ具合から高校での大体の予想はついている。

私と颯斗の関係がバレたら、いじめられるのは目に見えてるし、私だけならまだしも、由梨にまで危害が及ぶかもしれない。
そう考えたら学校では他人として過ごしたほうがいいと思ったのだ。

「ごめんね、颯斗。」

「別にすいのせいじゃないだろ。それに、学校で会えない分も家でイチャイチャできてるしな。」

「イチャイチャ言うなっ!」

私が颯斗の背中をバシバシ叩いていると、下から「みどり〜!颯斗くん!夕飯できたわよ〜!」と声が聞こえる。

「じゃあ行くか。」

「うん!」

颯斗から解放された私は、颯斗とカレーを食べに階段を降りた。
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