数馬くんのことが好きすぎて腹がたつ
・第7章
卒業式が無事に終わり。
帰宅したばかりの私は自分の部屋で寛ぎながらさっそく卒業式後に初めて手にした卒業文集を取り出した。
卒業文集、ずっと気になっていたので私は早く読みたかった。
まずは自分のページを探して読んだ。
何度も何度も書き直したので内容はすっかりと覚えていて、まずは納得のページに仕上がっていた。
私は3年生の修学旅行のことについて書いた。
カナダのオープンカフェで食べた美味しいランチの話や楽しかったイルカウォッチングの話等を書いた。
そして次に森 数馬のページを開いて読んだ。
想像していたよりも綺麗な字で書かれていて、文集の中には私のまだ知らない数馬くんがいた。
私は、卒業式の時のピアノを弾いている数馬くんの姿と重ねながら読んでいた。