数馬くんのことが好きすぎて腹がたつ
これくらいの軽い打撲は大したことがないそう思った私は自信なさげな小さな声で「──……うん」と返事をして、そして頷いた。
相手がスッと立ち上がって、「立てる?」と私に手を差し伸べてきた。
あの時の数馬くんの手の大きさや温もりや力強さは、今も、もちろんちゃんと私は覚えている。
そして、立ち上がった相手を見上げると身長が180センチぐらいのモデル体型で随分私よりも身長が高かいのが直ぐにわかった。
スタイル抜群の高身長でイケメン。
非の打ち所がないようにみえた。
いろいろ考え事をしていたら、会ったばかりのイケメンの姿がもうそこにはなかった。