扉 ~カクテルの味は恋の味?~
キャンプ当日、3台の車でキャンプ場に向かった。
葛城さんと私は、Portaに寄ってマスターが差し入れてくれたワインといくつかのつまみを積んだ。あと調べておいた肉屋でバーベキュー用の肉をいっぱい買い、車に乗せた。
加納夫妻は、バーベキュー用の野菜やその他手作りのもの、調味料などを。ジョニー君と榊さんは、バーベキューの道具一式と様々なドリンクを持ってきてくれた。
バーベキュー場到着。
コテージは3棟に分かれていた。それぞれが少し離れていて、形も違って、とにかくどれも素敵だった。榊さんは早速写真を撮っていた。
みんなで全ての棟を回って、葛城さんとジョニー君、加納さんの3人でジャンケンで部屋を決めた。
楽しんで見ていたけど、気が付いた。今日は計画されていた? (えーそういうことだよね。私と葛城さん二人だよね・・・今晩・・・ついに・・・)一人で赤くなった。
「真奈美さーん。初めまして。加納 華です。よろしくね~。」
「よろしくお願いします。新堂 真奈美です。」
「真奈美さんのお噂は主人から聞いています。ホント美人さん。」
「そんなことないです・・・恥ずかしいです。あの~私バーベキュー初めてで準備よくわからないから、指示してください。何でもやります。」
「あらそう? じゃ始めますか。」
華はいろいろ教えてくれた。サラダや様々な準備をした。初めてだったけど楽しかった。
「真奈美ちゃんって呼んでいい?」
「はい。」
「真奈美ちゃん、結構お料理できるでしょ。」
「そんなでもないです。作るのはおつまみみたいなものばかりです。」
「いゃーん。男の人それが一番喜ぶわよ~」
華は明るくて楽しい人だった。だからすっかり打ち解けた。華は子育てで忙しい毎日から解放されたこの日を思いっきり楽しもうとしているようだった。
男の人達は、火をおこしたりテーブルの準備をしたり楽しそうな声が聞こえる。みんな手慣れていた。
聞けば、キャンプは4回目らしい。このキャンプ場は人気でなかなか取れなくてずっと申し込んでいたが今回初めて取れたからなおさらテンションが上がっているようだ。