扉 ~カクテルの味は恋の味?~
12月15日、結婚式。
近くの教会で式を挙げた。チーム葛城と華さん、そしてマスターが来てくれた。
またもや華さんがドレスやブーケなど、全てをお膳立てしてくれた。私一人では決められないのでありがたかった。
「真奈美、最高に綺麗だよ。」
葛城は真奈美にデレデレだった。
「葛城さんもそのタキシード素敵です。この前の周年記念の時みたい。今日はメガネは無しですね。」
「そうだよ。伊達メガネは自分でないように見せたいからで、今日は自分自身でないとダメだからね。」
「そうですね。今日の方がさらに素敵です。」
葛城は真奈美を抱きしめた。
榊さんは結婚式中写真を撮ってくれた。ジョニー君は我々の結婚式を見て涙を流しながらビデオを回してくれた。加納さんと華さんは結婚式全体をプロデュースしてくれた。みんなの気持ちがとにかくうれしかった。
その夜Portaで披露宴をした。チーム葛城はもちろんのこと、葛城さんのお仕事をたまに手伝っている会社の人や、先日の社史イベントの会社の人も来てくれた。そして、ロスの弟さんからは大きなシャンパンとビデオレターが届いた。弟さんはおひげがすごくてワイルドだった。でも優しそうな目が葛城さんと同じだった。
私は特に誰も呼ばなかった。マスターがいれば十分だった。そのマスターの目は既に真っ赤だった。