指先から溢れるほどの愛を
オレの美容師人生で、プライベートな連絡先を書いた名刺を渡したのは二人目。
一人目は偶然再会した、お転婆だったガキの頃をよく知る女に。
まぁその時はもちろんあわよくば的なことを思わなかった訳じゃないし、実際惹かれていたのも事実。
でも、言葉足らずな初恋の男に振り回されながらも健気に頑張る初心な彼女を応援してやりたい気持ちの方がだんだんと強くなっていって、結局お節介しちまった。
そして彼女の初恋は見事に実った。
でも上手くいって良かったと思う、心から。
今となってはもうなんつーか兄のような心境だ、柄じゃねーけど。
だから今回が正真正銘二人目。
そうして繋がった縁でミーコは三ヶ月に一回カラーとカットに通うようになり、大学の卒業式の着付けとヘアメイクはオレが担当した。
正直綺麗にし過ぎた自覚はあった。
案の定、大学の同級生と付き合うことになったと就職してしばらく経った頃ミーコから報告を受け、胸に広がった不透明な靄(モヤ)。
でもその次店に来た時、「オレと仕事どっちが大事なのって、そんなの仕事に決まってるじゃないですか!ねぇ⁉︎そんな女々しいこと言う男、別れてやりました!」と憤るミーコを見てホッとした自分。
一人目は偶然再会した、お転婆だったガキの頃をよく知る女に。
まぁその時はもちろんあわよくば的なことを思わなかった訳じゃないし、実際惹かれていたのも事実。
でも、言葉足らずな初恋の男に振り回されながらも健気に頑張る初心な彼女を応援してやりたい気持ちの方がだんだんと強くなっていって、結局お節介しちまった。
そして彼女の初恋は見事に実った。
でも上手くいって良かったと思う、心から。
今となってはもうなんつーか兄のような心境だ、柄じゃねーけど。
だから今回が正真正銘二人目。
そうして繋がった縁でミーコは三ヶ月に一回カラーとカットに通うようになり、大学の卒業式の着付けとヘアメイクはオレが担当した。
正直綺麗にし過ぎた自覚はあった。
案の定、大学の同級生と付き合うことになったと就職してしばらく経った頃ミーコから報告を受け、胸に広がった不透明な靄(モヤ)。
でもその次店に来た時、「オレと仕事どっちが大事なのって、そんなの仕事に決まってるじゃないですか!ねぇ⁉︎そんな女々しいこと言う男、別れてやりました!」と憤るミーコを見てホッとした自分。