悪役令嬢の幸せ愛人計画〜王太子様に(偽)溺愛されています〜
容姿ですら整っている上に、第一王子。皇太子の婚約者をやっていて思ってはいたが、アンゼルムも地位と顔だけは良かったので非常にモテた。
愛人を作れる位には。
本当にわざわざお金を払ってユリアーネを愛人にしなくとも、他に候補はいたのではないかと思う。何度も言うようだが、派手な容姿をしているし。
ユリアーネの腰に手を回したまま、リーヴェスは部屋の扉を開ける。
「ここが今日から君の部屋だよ。家具は客間から移動させてきた間に合わせの品でごめんね。今度職人を呼んで新しく作らせようね」
「え……、充分過ぎるのでは……」
流石、王太子が住んでいる所だ。元公爵令嬢から見ても、調度品は高級だという事は分かる。
エスコートされるがままにソファーに座ると、使用人が大量のラッピングされた箱を運んで来て、目の前に並べた。テーブルに入り切らない分は床にまで置いてある。リーヴェスはそのうちの1つ、小さな小箱を手に取る。
「君がどんな物が好きなのか分からなくて、今日は家具と一緒で間に合わせになってしまうのだけれど……」
シュルシュルとリボンを解き、箱を開けた。大ぶりの宝石が付いたイヤリングが中に入っている。
「急ぎだったから、取り敢えず既製品を用意させたんだ。趣味に合わなかったらごめんね。近いうちに宝石商と仕立て屋も呼ぼうね」
流れるように小箱を手渡される。ユリアーネは手元の装飾品を見ながら、指先が震えた。
愛人を作れる位には。
本当にわざわざお金を払ってユリアーネを愛人にしなくとも、他に候補はいたのではないかと思う。何度も言うようだが、派手な容姿をしているし。
ユリアーネの腰に手を回したまま、リーヴェスは部屋の扉を開ける。
「ここが今日から君の部屋だよ。家具は客間から移動させてきた間に合わせの品でごめんね。今度職人を呼んで新しく作らせようね」
「え……、充分過ぎるのでは……」
流石、王太子が住んでいる所だ。元公爵令嬢から見ても、調度品は高級だという事は分かる。
エスコートされるがままにソファーに座ると、使用人が大量のラッピングされた箱を運んで来て、目の前に並べた。テーブルに入り切らない分は床にまで置いてある。リーヴェスはそのうちの1つ、小さな小箱を手に取る。
「君がどんな物が好きなのか分からなくて、今日は家具と一緒で間に合わせになってしまうのだけれど……」
シュルシュルとリボンを解き、箱を開けた。大ぶりの宝石が付いたイヤリングが中に入っている。
「急ぎだったから、取り敢えず既製品を用意させたんだ。趣味に合わなかったらごめんね。近いうちに宝石商と仕立て屋も呼ぼうね」
流れるように小箱を手渡される。ユリアーネは手元の装飾品を見ながら、指先が震えた。