悪役令嬢の幸せ愛人計画〜王太子様に(偽)溺愛されています〜
タイミングが良すぎる
※侍女リーザの名前がリーヴェスと似ているので、
イルゼに変更しました。
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長い銀髪を緩く結んだ男が、半ばソファーに寝そべるようにして座っていた。身に纏うのはバスローブのみ。誰も見る事がないので、胸元をだらしなく寛げている。
男は手元の紙を、窓から差し込む月光とランプの明かりで照らした。そして、王族の色である紅色の瞳を細める。
「へぇー、あの何考えてるか分からない兄に愛人、……ね」
僅かに含みを持った声が、誰に聞かれる事もなく消えていった。
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入浴を終えたユリアーネは、イルゼに髪を梳いてもらいながら考え込むように口元に手を当てた。
「それにしても……、アマーリエ様があんなにいきなり来るとは思わなかったわ……。ちゃんと愛人としてもてなせたかしら?」
寝室を整えていたパウラにも聞こえていたようで、元気の良い返事が帰ってくる。
「大丈夫でした!アマーリエ様をあんなに怒らせるの凄いです!」
「それはそれで大丈夫なのかしら……」
イルゼはユリアーネの髪を整えつつ、首を傾げた。
「急なご訪問にしては、きちんとおもてなしされていたと思います。……それにしても、ユリア様の凄く所作がお綺麗だったのですが、どこで学ばれたのですか?」
「えっ?!……っと……」
イルゼに変更しました。
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長い銀髪を緩く結んだ男が、半ばソファーに寝そべるようにして座っていた。身に纏うのはバスローブのみ。誰も見る事がないので、胸元をだらしなく寛げている。
男は手元の紙を、窓から差し込む月光とランプの明かりで照らした。そして、王族の色である紅色の瞳を細める。
「へぇー、あの何考えてるか分からない兄に愛人、……ね」
僅かに含みを持った声が、誰に聞かれる事もなく消えていった。
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入浴を終えたユリアーネは、イルゼに髪を梳いてもらいながら考え込むように口元に手を当てた。
「それにしても……、アマーリエ様があんなにいきなり来るとは思わなかったわ……。ちゃんと愛人としてもてなせたかしら?」
寝室を整えていたパウラにも聞こえていたようで、元気の良い返事が帰ってくる。
「大丈夫でした!アマーリエ様をあんなに怒らせるの凄いです!」
「それはそれで大丈夫なのかしら……」
イルゼはユリアーネの髪を整えつつ、首を傾げた。
「急なご訪問にしては、きちんとおもてなしされていたと思います。……それにしても、ユリア様の凄く所作がお綺麗だったのですが、どこで学ばれたのですか?」
「えっ?!……っと……」