おとぎの国の桜

たとえ声が出なくなっても、ヒレが無くなっても、貴方に会いたかった…。


【〜悲しく儚い人魚姫〜】



海の岩などがある、浜辺。




そこで私は歌を歌っていた…。




すると、振り向くと、王子が立っていた。




!私は海へ隠れようとした。




「行かないでおくれ…!」




!「私は貴方と住む世界が違うのです。」




「ボクはそうは思わない。この地上で生まれた者同士交わる事を許されないなんて、なんて悲しいんだ。」




「…///」




「君の声がボクを導いてくれたんだ。それでもダメと言うのなら今夜で最後にするから。」桜皇子はにこりと寂しそうに笑った。




そして、王子は浜辺を歩いていった。




今夜は嵐がやって来た。




王子はあの人魚姫が嵐に巻き込まれるんじゃないかと心配し、また海へやって来て、波にのまれてしまった。




「あの美しい声が聞こえる…。」



桜皇子は気を失ってしまった。



気がつくと…そこには美しい姫君が。



どこかあの人魚姫に似ているが脚がある。



その子は声が出なかった。



文字もかけないらしく、応答は首を縦に振るか横に振るだけだった。



皇子はまたあの美しい人魚姫の声が聴きたいと思った。



浜辺へ行っては遠くを眺める。



人間に近づ来たかった人魚姫は、魔法で、脚を手に入れた。




だが、欲を欲してしまったせいか、人魚姫に気づいてもらえないばかりか振り向いてももらえない。



こんなに近くに居るのに…。




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