一途な淫魔の執着愛〜俺はお前しか一生抱かない〜
そう、だって洸夜とはなにも約束をしていない。むしろこの前の婚活パーティー事件の後からお互いに忙しくて全く会えていないのだ。あんなに毎日のように会いにきてたくせに釣った魚には餌をやらんのか!? と怒りたくなる。
「何言ってんのよ。日和にはあのイケメン社長がいるじゃない」
綾乃は口を尖らせて日和を見た。
「な、なんでアイツと」
「とかいって、好きなんでしょ〜。あの日も日和結局戻ってこなくて一人で大変だったんだからね! 全然イケメン探してる余裕なんてなかったわよ」
「う……そ、それは本当にごめんなさい」
結局あの日は洸夜に抱かれすぎて身体が思うように動かず会場に戻れなかった。
洸夜は社長挨拶があるからと言って乱れたスーツを綺麗に着直して会場に一人で戻っていったのだ。用心深く社長室に一人残った日和が誰にも接触しないよう鍵を閉めて。