一途な淫魔の執着愛〜俺はお前しか一生抱かない〜
「本当日和は素直じゃないんだからな〜、もうさっさと結婚しちゃえばいいのに。社長だって結婚したがってるんでしょ?」
「そう言われても、付き合ってとも言われてないし、婚約者とは出会い頭に言われたけど、それ以来結婚してとかは言われてないからなぁ」


 本当に自分たちの関係はなんなんだろうか。お互い好きなわけだからセフレではないだろうし。なんだかハッキリしなくて悶々する。


「日和」
「へっ……?」


 洸夜のことを考えていたからか、ずっと会えていなかったからか、夢でもないのに目の前に姿が急に現れた。


(え? 私立ちながら寝てないよね?)


 古典的に頬をつねってみるがめちゃくちゃ痛い。


「日和、何してんだ?」


 洸夜は頬をつねっている日和を不思議そうに見た。


「へ!? 本物!?」
「本物ってお前どうした? 大丈夫か?」


 ケーキのガラスショーケース越しに手が伸びてくる。つねって少し赤くなっていた日和の頬を撫でた。

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