一途な淫魔の執着愛〜俺はお前しか一生抱かない〜
ふふん、と自慢げに話す洸夜。ザッハトルテは日和がフランスに留学した時に研究して、練習して、自分の思い描くザッハトルテが出来た日和の自信作だ。そのザッハトルテを一番のお気に入りと言われて素直に嬉しいと思えた。思たけど……
「秘書って……何で自分で買いにこなかったのよ」
照れ隠しに洸夜に強くあったってしまう。
「なんでって……好きな人に急に会うとか、て、照れるだろ……」
「は?」
この男何言ってんの? 照れるって散々あんな事しておいてどの口が言ってんの?
「じゃあ急だけど来週のパーティーのケーキ宜しく頼むな。仕事頑張れよ」
洸夜は日和の頭をポンポンと軽く叩き嵐のように去っていった。
(な、なんなのよ……)
「イケメンの頭ポンポンは第三者から見ても胸キュンするわ」
「綾乃……」
第三者じゃない、好きな人と言われ頭をポンポンされた当事者の日和の心臓は何故かバクバクと早く動き、身体が燃えるように熱かった。