一途な淫魔の執着愛〜俺はお前しか一生抱かない〜
「五歳のとき、寂しくて母親とよく一緒に行った公園に行ったんだ。多分心のどこかでもしかしたら母親がいるかもって思ってたのかもしれないな。でもいたのは母親じゃなくて日和だった。あの日、日和と一緒に遊んだことが今でも昨日のように思い出せる。母親の顔は忘れていくくせに、五歳の日和の顔はしっかり覚えてる。目がクリクリでキラキラ輝いてた。あのときの俺には日和の目がすごい眩しかったな……」
「ごめん、全然覚えてない……」


 申し訳無さそうに細い声が洸夜の胸元から聞こえた。日和のハッキリとものを言うところも好きだ。


「でも日和は引っ越しちまって会うことはなかった。それでも会いたくて会いたくて夢の中に入っちまったんだけどさ……本当に日和に会えたから俺のなにもないつまらない世界が楽しくなったんだよ……な……会えて、良かった……ひより、どこにも、行かない、で……」


 少し話しすぎたか、洸夜はいつのまにか微睡んでいた。


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