一途な淫魔の執着愛〜俺はお前しか一生抱かない〜

「こんなに噛み締めて……血は止まったみたいだな」


 日和の切れた唇を覆うように唇で包み込まれる。柔らかくて温かな温もりがまるで治癒効果でもあるんじゃないかと思うくらい唇に痛みを感じない。
 優しく優しく啄まれる。傷つけないように気をつけてくれていることがひしひしと伝わってくる。上唇を丁寧に舐められ、下唇を優しく吸い尽くされた。


「あ……ん……んぅ……」


呼吸を交わす合間に漏れるとろけた声、まさかこんなにキスだけで感じてしまう日がくるなんておもってもいなかった。キスを繰り返すうちにお互いの息がどんどん上がっていく。腕を洸夜の背中に回し、強く抱きついた。この男から離れたくない。
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