イジワルな君の一途で不器用な恋心
お天道様とお月様の違い
連休明け。火曜日の朝。
駅のホームに並び、スマホ画面を見つめる。
一ノ瀬くんからのアドバイスを実行し、4日かけて自分の中にある思いを全て書き出した。
勉強、将来、人間関係、自分自身。
他にも「チョコ食べたい」「なんか指が疲れてきた。そろそろ休みたい」などの現在進行形で出てきた欲望まで。
頭の中を空っぽにする勢いでひたすら書きまくった。
結果、合計5000弱の文字数に。
まとめる時間が取れなかったから重複しちゃってる部分もあるけど、結構書けたと思う。
今のうちに見直しも兼ねて少し整理しますか。
「おはよー、琳子」
種類別に分けていると、肩をポンと叩かれた。
「っ……! お、おはよう」
ビクッと肩が揺れ、慌ててスマホ画面を隠す。
「あ……わりぃ、取り込み中だった?」
「ううん! 集中してたからちょっとビックリしただけ」
「ふーん」
素っ気ない返事をして隣に来た雷夜。
気遣いのつもりなのか、いつもより20センチくらい隙間を空けている。
誰かと連絡取り合ってると思ったのかな。
もう……さりげなく優しさ見せつけちゃって。