イジワルな君の一途で不器用な恋心
面倒くさいのが苦手、時短を好む、なんとも雷夜らしい選択。
言われてみたら、通うだけで疲れてしまったら元も子もないもんな。
「あとは、実際に通っている人に話を聞いたかな。授業の雰囲気とかテストの形式とか。最終的には、自分の勉強スタイルに合いそうなとこを選んだ」
「なるほど……」
「でも、急がなくてもいいと思うぞ。コンビニバイトの時の先輩は2月に内定決まったって言ってたし」
「ええっ⁉ 2月⁉」
「他にも、専門に行った部活の先輩は、2学期入ってから本格的に進路考え始めて、3学期に願書出したって」
開いた口が塞がらない。
2月と3学期……どっちも卒業間際……。
みんなが新生活の準備を始める中、自分は未定って不安だっただろうなぁ。
「だからそんな焦んなくていい。まだ夏休みなんだから。じっくりゆっくり向き合え」
「……ん。ありがと」