イジワルな君の一途で不器用な恋心
いや、フリなんてしてないから。今日はそのことを謝りたくて来たんだよ。
ツッコミを入れつつも、彼女達が全員同じクラスだったことを思い出す。
一昨日の朝……は、まだメッセージ送る前だ。
そんな……っ、顔合わせただけで涙腺崩壊するくらい傷つけてしまってたなんて……っ。
顔面蒼白で立ち尽くしていると、彼女達の背後に見慣れた髪型をした子が1人。
「ミワワちゃ……!」
「離れてください!」
近づこうとした途端、両腕を広げてガードされた。
キッと睨む彼女の肩越しから、怯えた眼差しで見つめている。
「ミワワちゃん、めちゃくちゃ反省してたんですよ? 休み時間も、『私が悪いからしょうがない』って」
「……ごめん」
「授業中も、ずっと暗い顔してて、全然ノート書けなかったんですよ!」
「……ごめん」
「放課後も、鉢合わせるんじゃないかって、しばらく教室から出られなかったの知ってます⁉」
「ごめん……っ」