イジワルな君の一途で不器用な恋心

卒業後は、学区の関係で、小学校の同級生とは別々の中学へ。


人間関係を再構築できるかも……!


絶好のチャンス到来に、入学式までの約3週間、中学デビューに向けて奮闘した。


胸上まであった髪をショートボブにして、強めの印象を和らげたり。

ペンや消しゴム、ポーチなどの小物類を可愛い犬のキャラクターもので揃えて、親しみやすい雰囲気をまとったり。

入学式の日は、笑顔で自分から話しかけた。


その結果、男女ともに友達ができ、大成功。
部活仲間にも恵まれ、楽しい1年間を過ごした。


2年生に上がると、交友関係を広げたいなと思い、図書委員会に立候補した。


そこで担当曜日が同じだった男の先輩と仲良くなり、連絡先を交換。

毎週電話しては休日に2人で遊んで。
夏休みにはお祭りにも行って、デートを楽しんだ。


一目惚れ……だったのかな。

出会って2ヶ月目くらいから、会う度にアプローチを受けていた。


私も、心惹かれてはいたのだけど……また何かの拍子で離れていったら……と考えたら、前に進む勇気が出ず。返事は保留にしていた。
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