イジワルな君の一途で不器用な恋心

そういえば前に、美脚でセクシーって、雷夜に言われたような。いや、あれは市瀬ちゃんがそう言ってたよって意味だったんだっけ。

ミワワちゃんからも、スタイル抜群ってお褒めの言葉をもらったな。


うーん、性格と同様、1度もいいと思ったことないなぁ。

多分、背が高いからそう見えるだけだと思う。新菜も市瀬ちゃんもミワワちゃんも、私より身長低いから。

でも、嫌な気はしないから、ありがたく受け取っておこう。



「できるかなぁ。そもそも、セクシーなドレスある? ここ学校だし」

「あ、それもそうか。なら、おっきい羽着けてみるのは?」

「羽? 頭に着けるの?」

「違うよ、背中。情熱の舞を見せれば、きっと目黒くんも応えてくれるんじゃない?」



あ、そっちね。

頭に着けたらサンバになっちゃうもんね。サンバ踊るならピッタリだけど、必ずしも踊るとは限らないし。



「鳥の求愛ダンス的な?」

「そうそう。美しい身の動きに目を釘付けにさせるの。上手くいけば、『なんと美しい……! 僕と結婚してください!』ってなると思うよ!」
< 256 / 314 >

この作品をシェア

pagetop