イジワルな君の一途で不器用な恋心
そういえば前に、美脚でセクシーって、雷夜に言われたような。いや、あれは市瀬ちゃんがそう言ってたよって意味だったんだっけ。
ミワワちゃんからも、スタイル抜群ってお褒めの言葉をもらったな。
うーん、性格と同様、1度もいいと思ったことないなぁ。
多分、背が高いからそう見えるだけだと思う。新菜も市瀬ちゃんもミワワちゃんも、私より身長低いから。
でも、嫌な気はしないから、ありがたく受け取っておこう。
「できるかなぁ。そもそも、セクシーなドレスある? ここ学校だし」
「あ、それもそうか。なら、おっきい羽着けてみるのは?」
「羽? 頭に着けるの?」
「違うよ、背中。情熱の舞を見せれば、きっと目黒くんも応えてくれるんじゃない?」
あ、そっちね。
頭に着けたらサンバになっちゃうもんね。サンバ踊るならピッタリだけど、必ずしも踊るとは限らないし。
「鳥の求愛ダンス的な?」
「そうそう。美しい身の動きに目を釘付けにさせるの。上手くいけば、『なんと美しい……! 僕と結婚してください!』ってなると思うよ!」