イジワルな君の一途で不器用な恋心

「ポップコーンです。裏方で味つけ係を任されました。琳子先輩のクラスは、唐揚げでしたっけ?」

「うん! 超人気で他のクラスも希望してたんだけど、先生がじゃんけんで1人勝ちして決まったんだ〜。私は受付係を任されたよ」



お互いのお店について語り合う。

残念ながらシフトの時間が被っていたため、接客はできないけれど、買いに行く約束を交わした。



「ミワワちゃんは後夜祭参加する?」

「はい。前半はクラスの打ち上げに参加して、後半はモノマネ大会を観に行きます」



おっ、新菜と一緒だ。
タイミングが合えば会えたりして。いや、お互い顔知らないから無理か。



「琳子先輩は、ダンスパーティーですか?」

「えええ! どうしてわかったの⁉」

「だって、参加条件、男女ペアですよ? 予測はつきますよ」



目を細めて、ふふふっと口角をめいいっぱい上げるミワワちゃん。

後輩達と仲直りした後、こっそりトイレに誘って──。



『えっ? どうって……素敵な先輩だなと思ってますよ』

『そ、そう? ……好き、とかじゃあ、ない?』
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