イジワルな君の一途で不器用な恋心
2人きりで勉強会したり、バイト代を全額つぎ込む勢いでカフェに通い詰めていたミワワちゃん。
もしかして、片想いしているからなのでは……?
と思い、恐る恐る尋ねてみたら……。
『あっはっは! やだぁ、違いますよぉ〜!』
トイレに響くほどの声量で大笑いされてしまった。目に涙まで浮かべて。
「どんなドレス着るんですか?」
「それはまだ。友達には、セクシーで派手なのが似合いそうって言われたんだけど」
「いいじゃないですか〜! 大人っぽくて綺麗な先輩の雰囲気にピッタリだと思いますよ!」
ストレートに褒められて赤面する。
いつもニコニコしてて、親しみやすくて。
毎回登場する度に場の空気を和ませては、明るく照らしていたけれど……実は、私と似た境遇を持っていて、小中学生時代、学校でいじめられていたのだそう。
そのため、友達は誰1人おらず。
笑顔や愛嬌を振りまいていたのは、独りぼっちになるのを恐れていたから。
雷夜のことも、居心地の良さを感じていただけで、恋愛の目で見てはいないと話してくれた。