イジワルな君の一途で不器用な恋心

言われてみたら、好みのタイプと真逆だもんな。どちらかといえばツンツンピリ辛だし。



「ありがとう。何色が似合うかな?」

「そうですねぇ、先輩は暖色系のイメージが強いです。赤なんてどうでしょうか?」



赤かぁ……。

一応、Tシャツとスカート、スニーカーは持ってるけど、全身1色コーデはしたことないから、ちょっぴり勇気がいるなぁ。


でも……バイクと同じ色だし。



「なんといっても、愛の色ですし! 目黒先輩もドキッとすると思いますよ♪」

「ええっ、そう? そんなに言うなら……」



挑戦、してみようかな。







一夜明けて、文化祭当日。



「いらっしゃいませー。おっ、琳子」

「どうも」



ポップコーンを購入した足で、中庭にある雷夜のクラスのお店を訪れた。


カツサンドにハムサンド、トマトサンドにフルーツサンドなど。

お肉好きの人や野菜好きの人、甘党の人の食欲をそそるようなサンドイッチがズラリと並んでいる。
< 260 / 314 >

この作品をシェア

pagetop