イジワルな君の一途で不器用な恋心
『ありがとうございます! 嬉しいです!』って、両手をギュッと握ってきた時のあの笑顔……最高に眩しかった。
例えるなら……。
「失礼しまーす」
おっ、噂をすれば。
「琳子先輩! こんにちは!」
「いらっしゃい! こっちこっち!」
手招きすると、向かい側にちょこんと着席。
その瞬間、場の空気が一気に明るくなった。
「ミワワちゃん、聞いて聞いて。うちの子、やっと待てができるようになったの〜」
「私のところは新しい家族が4匹生まれたよ」
「はいはーい! うちの子はこないだの日曜に散歩デビューしましたー!」
「えええー! みんなすごーい! おめでとう〜!」
仲間達の報告を拍手で祝うミワワちゃん。
……やっぱり太陽ね。明るめの子はともかく、おとなしめの子も目がキラキラしてるもん。
ただそこにいるだけで、みんなを笑顔にさせる。
黙ってると怖い印象を与える私とは正反対。羨ましいな。