イジワルな君の一途で不器用な恋心

転勤族の俺にとっては、零士と並ぶくらい大切な友達。

後先考えず行動して関係を壊したくないし、悩ませたくない。



「告白は、お互い進路先が決まってからだ」

「ほー。まぁ頑張れよ。ってかツヨシは?」

「ツヨシは……告白成功した後にもう1回聞く!」



水筒のお茶をグビグビとのどに流し込む。


しまった……。

本当は「告白した後に」と言うつもりだったのに。ハードル高くしてどうすんだよ俺……。


仕方ない。こうなったら、少しでも成功率を上げるために、琳子と接触する機会を増やそう。


ちょうど今バイトやめてて時間有り余ってるから、無理ない範囲で休日も連絡取って……。

それと念のため、市瀬さんが零士をどう思っているのかも聞こう。


待ってろよツヨシ。お前の正体を絶対暴いてやるからな……!


新たなライバルの登場に闘志を燃やしたのだった。
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