駆け出しの恋

『金持ちなんだろなぁ..』

橋田はニヤニヤ笑う。

変態だな。

ソレから毎日竹崎は俺に話しかけて来た。

正直迷惑だ。


隼美とは連絡が着かなかった。

携帯も自宅も全て不通音が流れる。

その日も懲りずに電話のベルをならし続けた。

空しく暗い部屋に不通音が響く。

俺には何も出来ない....

フラッとアパートを出た。

立ち寄ったのは駅の待合室。

初めて隼美と会った場所.....

もう、彼女は居ない。

来ない。

フっと煙草に火を着ける。

煙りが流れて行く。

一瞬、隼美がくるんじゃないかと言う期待にドアを見つめるが虚しいだけだった様だ。
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