駆け出しの恋
柔らかい口付けを幾度と交わし、俺と隼美は眠りについた。


また理沙に......。

理沙は、二年前に病気で死んだ。

初めて、溺れるほどに愛した人。

でも居ないわけじゃない。

まだ俺の記憶の中にあの笑顔がある。

彼女は俺と一緒だ。

一緒に同じ人を......


隼美を愛していく。

俺はそっと目を覚ます。

腕の中にはスヤスヤ寝息をたてる隼美が居る。

優しく..愛するように....。

それでいて、離れないように....

深く抱きしめる。

『..隼美....』

ありがとう。

またそのまま眠りについた。
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