素直になれないツンデレ王女はこわもて護衛騎士に恋をする。年の差20歳はダメですか?

 でも、もし本当にそうだったらいいなと思う。

 私がどれだけ好きなのか、少しでもシリルに伝わればいいのに。

 今もこんなにも、心が張り裂けてしまいそうなぐらい苦しいのだから。


「はいはい。ではルチア様、それはどうなさりますか?」

「そうね、花に罪はないから押し花にでもしてちょうだい。な、何、メイ。べ、別にシリルからの贈り物として取っておきたいって言っているわけではないのよ」

「そういうことにしておきましょう。大事なお花ですからね、メイが責任を持って押し花にいたしますよ」

「もう」

「今日は国王様が共に夕食をとおっしゃられておりましたので、少し休憩をしてから着替えましょう」


 メイの言葉など今の私には入ってくることなく、ただ先ほどの余韻の中にいた。

 長くは続くはずはないと頭では思っていても、こんな日々が一日でも長く続けばいいと切に願っていた。
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