生きるが分からず終わりを迎えたお話し。

挙式から二年が経った三月。
私は二人の子に恵まれて過ごしていた。

上の子は女の子。名前は『千春(ちはる)』
この子が私達のもとへ来てくれたから
あの幸せな結婚式ができた。
女の子にしては活発で、
とにかくお喋りが大好きな子だ。

下の子は男の子。名前は『秋斗(あきと)』
先月、食物アレルギーが発覚し、
これから迎える離乳食のことで
私は頭を抱えている。
よく泣いてよく飲んでよく寝る子だ。

そんな二人の父親は『海斗(かいと)』
私の二つ年上の旦那さんである。
家では無口でぶっきらぼうだけど、
子供達のことを大事にしてくれていて
仕事も頑張ってくれている。

そして私は『雪乃(ゆきの)』
高校卒業して大した社会経験も無いまま
専業主婦として家庭に入った。

今思えば、この頃にはもう
私は私を見失っていたのかもしれない。

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